プロフェッショナルコーチの萩原崇です。これは2017年頃に中高生向けに小論文を教えていたときに書いた自己紹介です。当時のLINEブログから転載します。
大学・大学院の在学中に個別指導塾の講師として、中学生高校生に理系科目を中心に指導。生徒の特性に合わせた学習方法を指導して担当した生徒は500人以上。
はじめに
さて、今回は自己紹介として、僕の受験勉強について書こうと思います。
僕の受験勉強は、結果的にとても理にかなったやり方だったようです。
なぜかというと、僕が大学生になってから始まった「ドラゴン桜」という漫画で出てくる勉強方法と似たやり方をしていたからです。(ドラゴン桜は、学園の再建にやってきた桜木弁護士が、学年で落ちこぼれの生徒を一年で東大現役合格させる物語です。ドラマにもなりました。他の作品でいうとビリギャルのようなジャンルの物語です。)
その1:なるべく毎日全科目コンプリートする
その2:各科目で目標とする合格点を決める
その3:自分の実力、ではなく、自分の現在地を知る
その4:ダメかも…って口にだすのも思うのも禁止
科目ごとの勉強方法とか、記憶しやすい方法とか、細かいテクニックはたくさんありますが、普遍的に効果があって、しかも受験勉強に限らず、身に着けておくと後々役立つのはこの4つです。
この4つのコツを紹介していきます。
その1
まず1コ目の「なるべく毎日全科目コンプリートする」。
受験生が入試に向けて勉強する教科は、中学生の公立高校受験で5教科。大学受験は私立で3教科、国立だと5教科7科目。
そこに小論文を加えるから、プラス1科目。
その科目数をどうやって勉強するかだけど、間違っても1日1教科ずつ勉強、なんてやってしまってはダメ。
理由は単純。
ひとつには、本番の入試は連続して受けるんだから、その練習。
普段の勉強の時から、頭を切り替えるのも練習しておく。一石二鳥。科目間の関係性を掴みやすいっていうものあるから、一石三鳥。
もうひとつの理由は、脳のメカニズムで間を空けすぎると忘れてしまうから。
脳には、記憶の仕組みとして、短期記憶と長期記憶があるけど、勉強して覚えたい内容を長期記憶に入れるためには接触回数を増やすことが重要。だから、短い時間でも毎日なるべく全科目に触れておくのがベスト。
ということで、1コ目のコツは「なるべく毎日全科目コンプリートする」でした。
その2
その2:各科目で目標とする合格点を決める
その2はですね、英語なら英語、数学なら数学でそれぞれ何点取って合格するか、決めておくってことです。これ、意外とやってる人が少ないんです。
入試問題によっては、100点満点ではなくて120点満点だったり、60点満点だったりする。
例えば、東京大学2次試験では理系の場合、国語80点、数学120点、理科2科目選択で1科目60点、英語120点、という配点になってます。
そうすると、理科の科目で化学をどんなに勉強しても60点満点しか取れない。でも英語を頑張れば120点満点まで取ることができる。全科目の合計点を上げるためには、英語を頑張ったほうが有利でしょ。
ということで、2コ目のコツ「各科目で目標とする合格点を決める」は、自分の今の得意・不得意のバランスから各科目で何点ずつ取って合格するかを決めてイメージしてみる、でした。
そうすると、どの科目にどれくらい力を入れればいいのかがわかってきます。
その3
目標が決まったところで、今の理解度を確認してみる。
ポイントは、模試の点数や偏差値で測るんではなくて、中学1年から学んできた学習項目の中で、どの分野が弱いのかを冷静に分析してみること。
教科書で分野別に理解度を見てみると、自分でも本当に意外なところに落とし穴があったりするから。
僕は自分でやってみたときに、高1の数学の範囲がどうも苦手だなと思っていたら、実は中3て習った公式を忘れてることに気づいて、中学3年の数学を復習してやり直したら、スッとわかるようになった。
そうやって、3コ目のコツ「自分の実力、ではなく、自分の現在地を知る」は、その2のコツと一緒にやってみると、どの科目をどのくらいの割合で勉強すればいいか、とてもリアルにわかってきますよ。
もちろん、この勉強方法のコツを使わないで、とにかく猛烈な勢いで、闇雲に問題集や参考書を進めるやり方もあると思う。
何ヶ月も何ヶ月も続く受験勉強だからこそ、効率的に勉強して空いた時間で気分転換にリフレッシュしながら進めるやり方と、どちらを選択するか選べるとしたら、
どっちを選びますか?
その4
4コ目のコツ「ダメかも…って口にだすのも思うのも禁止」です。
受験勉強を続けていくと、弱気になる瞬間が一度か二度くるかもしれません。
暗記物がうまく覚えられなかったとき。
模試で思うように結果が出せなかったとき。
友達が推薦入試で一足早く合格してしまったとき。
両親や先生に志望校を考え直すように言われたとき。
そういうときでもやっぱりダメかも、とか、落ちるかも、とか、口に出してはいけません。
頭の中で思うのも、禁止です。
電灯のない暗い夜道を歩くときにわざわざ幽霊のことを考えたりしないですよね?
幽霊のことを考えたら、何でもない道が肝試しのコースに変わってしまいます。
それと同じです。わざわざネガティブなことを考える必要なんてないんです。
誰が何を言ってきても、気にしなくていいです。自分の未来を決めるのは自分自身なので。
この4コ目のコツが、ウソみたいな話ですが1番効くんです。
このルールを守るだけで、成績が格段に上がります。
少しだけ理屈を説明すると、このルールは自分のセルフエフィカシーを高い状態に保つ方法なんです。
脳科学の用語で、セルフエフィカシーは自分の能力に対する自己評価のことです。
セルフエフィカシーは、あなたのスキルについてというよりは、むしろ、そのスキルを使う能力に対する評価のことです。
そしてとても重要な実験のデータがあります。
エフィカシーの高い人たちは、低い人たちに比べて、例え両者が同じくらいのスキルを持っていたとしても、より良いパフォーマンスをするという調査結果が出ているんです。
あなたが、自分自身の一番の味方になって、自分の可能性を信じてあげてください。
まとめ
これが「受験勉強の4つのコツ」でした。
さらに先を知りたい方には、コーチングも受けつけています。