【書き起こし】苫米地メソッド010「無意識の使い方」

苫米地英人YouTube 公式チャンネルで2017/09/01から公開されている苫米地メソッド010「無意識の使い方」の無料動画を全文書き起こししました。


じゃあ今日は無意識の使い方の話をしましょう。まず、言葉を定義しないと意味ないわけだ。そうすると、無意識って何っていうと、ユングもそうだし、フロイトもそうだし、現代もいくつかの心理学の学会で無意識っていろんな定義しているけど、俺の定義はすごい簡単。今気がついているところが意識、気がついていないところが無意識。ってくらいに定義しておいてください。そうするとさ、おもいきり行動変わってるじゃん。

気がついてるっていうのは、なんていうのかな、行動してても気がついてないのは気がついてないのね。だから無意識で俺らみたいにパイプ吸う人はさ、無意識で火こうやってて、無意識でパイプのこれね、パイプの真ん中で火燃やしてたときに火が横にいくと穴あいちゃうわけだから、無意識で真ん中に火を維持してるってスゴイことじゃん。ちょんちょんちょんってやりながら。これ、やってんだから、行為だけど、だけど無意識の行為じゃない。ってことは、他の人からそれが意識してるように見えるか見えないかまた別の話なのよ。

意識に上げてないけど自動的にできちゃってるやつが無意識ね。

だから、みなさん今オレの顔見てるに決まってんじゃん。だけど、俺の顔見てますよ、って意識に上ってる人少ないわけだ。言われたら上っちゃってるけど、それと同じ。顔見てるに決まってるでしょ、DVD見てるんだからもしくは動画見てるときは、でもそれを今私は苫米地の顔を見てる、って内省的に意識したら意識だけどさ。

パイプやってる人だったら、今俺は一生懸命火をこう動かしてる、って内省的に意識したら意識なわけだ。でもそういうのは、なんていうの、普段は言われて初めて意識するんだ、俺の顔見てるわいって意識したように。それと今みなさんは俺の顔見てる前に自分の鼻の頭見てるでしょ、言われちゃったら気がついちゃって見えちゃうわけじゃん。椅子に座ってりしたら、お尻で自分の体重感じてるに決まってんじゃん。てことは、お尻の感触も感じてるわけだ。感じてなければ椅子から転げ落ちてます、人間の体は同じ格好を2、3分するだけで少しずつさ、壊死始めちゃうんだからさ、身体は少しずつ動かしてるんだからさ。ただし、動かしてるってことさえも意識に上がってないだけなわけだ。自分の鼻の頭意識してたらさ、人の話聞けないし。だから意識にあげないけど、言われちゃったから意識に上っちゃったわけでしょ。

そういったように実際は自分の認識の中にあるけども、内省的に今意識してしてるところが意識ね。内省的に意識してないところを無意識っていう風に、定義してると思ったらいい。それは俺だけじゃなく、そういう風に定義する認知科学者がたくさんいるわけだ。だから今の定義でいう無意識っていうのは、自分が意識的な作業としてやらなくっても無意識がいかにやりたいことをやってくれるかってことだと思ってもらったらいい。

それは便利だよね。宿題があったらさ、明日の朝までに宿題やろうと思ってたら、ちゃんと頭のなかでやっててくれてでき上がりました、じゃん。ま、最後書かなきゃいけないかもしれないけど。学校行って、できあがりましたって言って、どこにって言われて、頭のなかに、って言ってもなかなか許してくれないから、最後能動的に書く作業はいるかもしれないけど。だけど、重要なところは無意識がやってくれるわけだ。

実際は、多くの知的作業ってそうなのね、科学者なんかはまさにそうで、重要なテーマだったり、数学だったら証明だったりね、そういうものはだいたいは、うーんってある程度考えたら無意識に任せようって思ってる。後は勝手に無意識が考えててくれんだよ。あとであぁわかったってなって。わかっただけじゃ学問の場合は足りないから慌てて論文にするわけだけど。だけど、それはいちばん重要な解決の作業の部分は無意識がやってるわけね。だからその、学者だったりさ、どっか知的作業をしてる人は普段でも意外とやってる。まぁ本人がやってるってわかってるかは別として、やってることを。

皆さんだってそうでしょ。なんか解決しなちゃならない問題があった時にもういいやって思って忘れちゃったらさ、何故か突然解決が思いついたりするわけだ。何故かと言うとその間も人間の無意識は、ずっとやってくれてるのね、解決作業、ただ自分が気がつくのを忘れちゃってるだけ。

だから俺のこのパイプの火をさ、真ん中に維持するのとおんなじ。最初は一生懸命さ、初心者の頃ね、一生懸命棒でやるんだけどさ、慣れてくると自然に無意識でやってて、火も消えないように何回かに一回吹き込んで煙を出すんだけど、そうやるのも忘れちゃってて、もちろん今やってることを意識に上げようと思ったら上げられるけど、だけどほとんどは意識にあげずに済んじゃってる。ってことは気がついたらパイプはちゃんと維持されてるってわけだ。それは全く同じ。

だから、無意識というは自分のやるべき作業を本人が気がついてないうちに勝手にやってくれ、解決するべき問題を本人が気がついていないうちに勝手に解決してくれてるもの、これが無意識の作業で。無意識化する便利ってのはそこだよね。だってさ、無意識がやってくれるって、本当はそれやった気になってないから超楽ちんじゃん。問題解決するってさ宿題にやるにしてもさ、明日になったらできちゃってたんだもんってことでしょ。

俺もそれ毎週やってんだよ。毎週木曜にMXで記事1個紹介しなくちゃいけないんだ。そうすると、だいたいそれはさ、木曜だから先週の金曜の記事は古すぎるわけだから、だいたい火曜か水曜の新聞記事から探し出すわけでしょ。だから火曜水曜日に記事を一応見るけど、実際は金曜日から一週間の宿題で俺の頭ん中で世の中の記事何にしてあげようかなって思ってる時に、そうすると、火曜水曜日のニュースになってきた中で、一週間無意識の中で考えてきた中でこれにしよう、みたいに見つけるわけだから。火曜水曜のニュースを見て、木曜早朝の場合もあるんだけど、慌てて考えてるわけじゃないのよ、一週間かけて俺の無意識が世界中でどれをMXの視聴者に役立つ情報かな、って探すって作業を無意識がやってくれてる。だから俺もやってるわけだ。もちろんその他の作業も色々やってるけど。それが無意識を利用するってこと。

もう一つはね、いいことがあるんだわ。無意識はね、いいことがあるんだわっていうのは、一番簡単なのは楽だ、やった気にならない、宿題だってさ、寝てたらできちゃったって楽でしょ。最後わかってもらうために書かなきゃいけないよ。俺もMXでパネルするためにさ、ディレクター用に最後打ち込まなちゃいけないんだからさ。その作業はもちろんあるけど、重要な部分は楽だってことじゃん。

もう一つはなにかっていうと、超並列的なのね。たくさんのことが同時にできるってことね。当たり前でさっき言った、お尻で体重感じてる、鼻の頭見えてる以外にいろんなことやってるじゃん。心臓動かして肺動かして、でしょ。人間の身体の細胞全部でやってくれてるわけで。器官全部でやってくれてる。ってことは無意識は超並列的で同時に何個でもできるから水曜のMX何にしようかな、とおんなじように、来週金曜日のライブで何やろうかな、みたいなのも全部さ、どのギター選ぼうかな、なんてのも全部無意識がやってくれてるわけね。たまに意識に上げてギターニヤニヤしながら眺めるのも、それもまた楽しいけど。だけど同時にどれにしようかな、勝手に無意識がやっぱりやってくれてる。2つ3つくらいしかやってないけど。そういうのが、何十何百でも数はいくらでも増えていいのね。無意識は超並列的。ってことはすごく便利じゃない。ものすごいたくさんのことを同時に問題解決をやってくれる。

もっと便利なのがあるんだよ。それはルー・タイスがいつも言ってるんだけど、無意識はすごくクリエイティブなのね。
クリエイティブでさ、超並列的でさ、全然気にならないでやってくれるんだったら、どんだけいい。

超クリエイティブであるっていうのは、コーチングの本、俺の本を読んだことがある人は、クリエイティブ・アボイダンスっていう、創造的回避っていう、逆向きに使われることをよく聞くと思うんだけど、逆向きになる場合もあるってだけで、逆向きになるほうが迷惑だから話題になるだけなんだけど。

いい例見つかんないけど、上司が部下にさ、部下がやりたくないことをやれって指示するわけだ。なんでもいいけどさ、そうすると部下は、やらないほうがいい理由をものすごいたくさんクリエイティブに考えてくるのね。こういう理由があるんでよくありません、こういう理由があって、ってさ。そんだけクリエイティブになるんだったら、やる理由考えてくれ、だけどさ。でも一度部下がやりたくないって思っちゃうと、脳はやらなくていい理由を見つけるのに、超クリエイティブに働くのね、これをクリエイティブ・アボイダンスっていうのね。

それはwant toとhave toの話ね。have toをやらせようとするとクリエイティブ・アボイダンスが起こる。want toをやろうとすると逆でクリエイティブにどうやって達成するかがわかる。だからコーチングで言うと、現状の外側にゴールを設定する。現状の外側にゴールを設定したら、現状の外側なんだから達成の仕方が見えないに決まってんじゃん。見えないものをどうやってやるんですか、っていうと半分無責任だけど、脳が勝手にクリエイティブに見つけてくれるっていうのね、やり方を。

それをルーの言葉で”invent on the way”っていうのね。やりながら発明してく。現状の外側は脳が無意識になって勝手にクリエイティブに”invent on the way”でどうやって達成するか考えてくれるんで、達成の仕方なんてわからなくていい。現状の外側に思いっきり本当になりたいゴールを設定できれば、ちゃんと脳が勝手に見つけてくれますよ。これはルー・タイスの説明であって。

実際マインドって本当にそうやって働くのね。脳はものすごく、本当に、それは芸術家がいうクリエイティビティか否かそれは知りませんょ、彼らはちょっとクリエイティビティの定義が厳しいからね、俺もそうだけど。でも十分クリエイティブね、他の人がもしかしたら同じこと考えつくかもしれないけど、本人にとっては十分クリエイティブに、自分が普段考えたこともないような、解決方法を見つけけだして現状の外側のゴールを達成する方法を見つけ出してくれる。

これは、まさに脳の特別なカラクリ。ってことはさ、無意識を利用するとさ、超いいじゃん。まずやった気がしない。日本語で言うと、努力がいらない感じ。

2番目はそれを同時にたくさんのことをやってくれる。超並列に。コーチングでいうとバランスホイール8個くらいあるわけだ。ゴールっていうのは、8つくらい、最低でも人生の側面で満遍なく置かなきゃいけないのね。多くの人はまず職業があって、家族のことがあって、家族以外にもパートナーがいればね、パートナーのことがあって。そして自分の生涯学習があって。地域のコミュニティへの貢献があって。もちろん自分のことで、趣味と健康入れるの忘れちゃったけど。趣味があって、健康があって、地域の貢献があって。で、もっと地域より大きいサイズの社会への貢献があって。そういったものを全部バランスよく実行するためにファイナンスね。お金の出と入りと資産を作ってく、みたいな、今9個になっちゃったけど。でも最低でも8個や9個や10個、人によっては10個、12個くらいのゴールが満遍なく設定される。

これってさ、その中でさらに職業だったら俺だったらさ、ひとつじゃなくて10個位あるわけだ、社会にとって提供する機能だったらさ。10個もない人もいるかもしれないけど、でもだいたい自分でやると、社会に提供する機能だったら3個4個みなさん持ってるわけだ、終身雇用で会社1社でしか働いてないサラリーマンだってね。でもみなさん趣味だったらさ、一つっていう人少ないわけだ。3つ4つ持ってるわけだ。家族っていうゴールだってさ、子供と奥さんと、ってみんなちょっとずつ違うわけだ。

そしたらバランスホイールって足したら平気で20とか30にならない?もう十分超並列的じゃん。でもその20とか30のゴールの達成全部に対して無意識は勝手にクリエイティブにやってくれるわけだ。コーチングが成り立つのは、無意識がクリエイティブにやってくれるのと、超並列的だからなのね。

そうすると便利だわな。たくさんのことを、同時に、クリエイティブに、問題解決してくれて、それも自分でやった気にならない、努力はいらない、だから。それが無意識を味方につけるといいこと。
じゃあ、どうやったら味方につけるか、だよね。

これはね、2つの要因がやっぱり重要なのね。ひとつは、俺が手伝えること、これね、音源とか聴くのよ。何故かと言うと意識状態なのね。無意識がすごい働きやすい意識状態っていうのがあるのね。だからほんとに睡眠してたらいいかっていうと怪しいんだわな。睡眠、もちろんノンレム睡眠みたいなときに、脳波が上がってくることもあるけど、睡眠っていうのはθ(シータ)からδ(デルタ)に下がってるとき。瞑想してるときはθとα(アルファ)の間くらいだよね、そんなときがちょうどいい。

αはね、よくα波はいいって言ってるけど、8Hz~13Hz、ちょいと高すぎるくらい。ほんとにクリエイティブな宿題させるときは。だからlower alphaって言われる周波数帯で言うと3Hz、4Hz、いや、lower alfaだと8Hz、9Hzくらい。でさらにθ領域に下がってきて3、4Hzくらいから、その、δまではいかない。だから3Hzから10Hzの間くらいの脳波みたいな感じ。

それくらいの低い脳波状態が維持されてるとき、そうね、13、14Hzくらいでも、まぁ一応はα領域ではあるけど、だけどそこまでは、13Hzくらいでもいいかもしれないね。β(ベータ)にいかなきゃいいくらいかな。β領域はちょっと上がりすぎ。だからθ波からα波全体くらいで、できればθ波くらいまで下がってるくらいが理想、みたいな意識状態っというのは開眼中はすごい出しづらいのね。

閉眼すると結構出やすいのね、よく頭に電極貼って脳波がβからみごとにαになりましたって言ってるけど、そんとき目をつぶっただけじゃん、っていうと意外とそういうの多いだよ。だからそれを、見てなかったって言われるかもしれないけど。目をつぶっただけですけど、って多いんだけど。だからその、開眼状態で、そこでαだったりさらにθ状態まで脳波が下がってくるって、これは意外と難しいのね。

あの、禅の坊さんとかはできるけど。瞑想なんかまさにそうだけど。多く人は瞑想っていっても、雑念みたいなのが多いんだよ。だいたい脳波測ってみると余裕でβとか出てたりするのね。もしくは単に寝てるだけ、目開けたまま寝てんだろ、ってやつもいるのね。でもそうじゃない、そういう状態を維持しているっていうときはちゃんと瞑想できてるとき、であり、ちゃんと座禅とかやれてるときだよね、それは俺の音源は普通にながら族で聴いてるだけでも、結構αからlower alpha、θくらいまで下がってくる。

だからそれ俺が手伝えること、音源は、機能音源ね、はあり。そんときがまさにクリエイティブになりやすい時。

あのね、学者の特権は、それを無理やり出すのね。俺は若い頃、ATR(国際電気通信基礎技術研究所)とか日本だったらね、基礎研究所ね、ATRって言葉を知ってる人は知ってる、知らない人は知らないかもしれないけど、政府プロジェクトの基礎研究所とかにいたときに、これがATRから給料もらってる雇われ研究員だと、かわいそうだな。出向も多いから、IBMとかNTTとかから出向してる人も一応はさ、ATRから出向元に居ないからちょっと緩いかもしれないけど、一応ATRの職員じゃん。ちょっとできない。俺はカーネギーメロンからの滞在研究員としてATRに来てたからATRから給料貰ってないの。ATRの予算は使わしてもらうよ、研究予算は。だけど給料はATRからもらってないでしょ。

だから俺の特権だったけど、当時室長さんが、今は偉い大教授でいるけど、室長さんがね、当時ね、室長飯田さんって言うんだけど、飯田さんごめんなさい、名前言っちゃった、東京工科大の教授、もう退官されたけど東京工科大の教授やられてた飯田さん、人工知能の世界で飯田って知らないとモグリくらいのさ、飯田仁さんっていう、あ、下の名前まで言っちゃった、いいや別に褒めてるんだから、東京工科大の教授やってた俺の先輩の、先輩っていうか上司が居たわけだ。俺が居たところの研究所の所長っていうの、トップなわけだ。俺はそこの研究員なわけだ、ただ滞在研究員でカーネギーメロンから来てるから俺は給料もらってないし、組織上は飯田さんがトップだけど俺はお客様でもあるわけだ。

飯田さんによく言ってたのは、これから俺はすげえことを考える、ATRが歴史に残るようなプロジェクトを俺は成し遂げる、そのために超クリエイティブにならないといけないんで、ATRって奈良と京都の間くらいにあるの、関西学術研究都市(関西文化学術研究都市:愛称けいはんな学術都市)って今でもあるでしょ、あれは最初にできて、まだ山が、なんていうの、埋め立てって言わないよね、山が削られて、土地が埋め立てみたいに平らにして、今はいっぱいあるけど、その山の何にもない禿山の中にぽつんと最初の研究所ができたのが当時のATRね。その頃に行ってたから。90年91年に行ってたんだけど。まぁでも良い所なのよ。京都だし奈良だし。

で、室長にちょっと俺クリエイティブになりたいんでちょっと寺に行ってきます。だって奈良・京都だぜ。寺に行くわけだ。寺に行って座禅するのもあるけど、寺を単に眺めに行くのね。いい寺いっぱいあるわけだ。でもどうしてもいいクリエイティビティが出てこないときは、室長、俺温泉いってきます、って言ってさ。普通に温泉行っちゃうのね。平日。みんなが研究一生懸命書いてる時。俺は行けるよ、だって給料もらってないんだから。政府予算でコンピュータ買ってもらってるけど、別に使ってないんだからいいじゃん。使ってるときは使用料取られるかもしれないけどさ。

俺らは1年に一度、普通の論文出して、3年5年に一度立派な論文出せば立派な基礎研究者なのね。1年に1回くらい書いてないとちゃんと仕事してないってなっちゃうけど。ほんとに良い論文は3年から5年に一回出せばいいわけだ。論文なんてだいたいさ早い人は3日で書けるわけだ。俺なんてもっと早いけどさ。年間3、4本論文出してたけど。それ全部合わせたって2、3週間で書けるわけだ。1年365日のうちさ、14、5日しか書けないんだったさ、残りの三百何十日何してますか、温泉かーって言われると温泉じゃないんだけど、クリエイティブな脳の時間を維持する日々を過ごしてるわけね。黒澤映画見たりとかさ。いろんなことやってるわけだ。そんな中で京都の寺社仏閣巡り、たまに十津川の温泉まで言ってみたりとかさ、十津川って場所知らない人はとりあえず置いておいて。いろんなことをやるわけだ。

それはなんのためっていうとサボりじゃないんだよ。脳波だけでいうとlower alfa、θかもしれないけど、本当にクリエイティブな無意識状態をつくる、その意識状態を引っ張り出す環境がいるのね。で、悪いけどちょっと言ってきますって、室長はさ、まぁしょうがねえな、って。あれが飯田室長じゃなかったらぶっ飛ばされてたかもしれないけど。本物の基礎研究のトップの人だからそういうところわかってくれるわけだ。本人はNTT武蔵野の管理職みたいな人だからNTTの人間には厳しいかもしれないけど、俺NTTじゃなくてカーネギーメロンなんで。給料もらってないし。行って来い、って許してもらったから俺はATRにはだいぶ貢献して良い論文とか良い研究残した自信があるんだけど。だけどそれが基礎研究者はそういうもんなのよ。

実際学者ってそうじゃん。好き勝手なことやって本読んでたりするじゃん。学者なんだから本なんていらねぇじゃんとか思うじゃん。実際そうなの、人の論文読んだって、ほとんど役に立たないし、学会出ても人の話聞いたってほとんど役に立たないんだけど、人の話を漫然となく聞いてる意識状態ね、突然ひらめいたりするのに、学会ってすごい良い所なのよ、だってそのテーマでみんな集まってるわけだからさ。自分の分野じゃないやつだしさ。学問の世界ってだいたい細分化されてるからさ。あんまり役に立たない、でも大きな分野の中だと人工知能とか自然言語処理とかさ、今だとディープラーニングとかさ、大きな分野では枠に入ってるじゃん。

でも特別自分のところには直接役に立つ知識じゃないにしても、そういう他の学者の発表を聞いてるときなんかは自分の脳がすごいクリエイティブに働くから、自分の研究でいいひらめきが生まれたりするから、学者は学会とか行くのね。そこは意外と知らない人は知らないと思うし。本当に他の人の知識が知りたくて行ってるって人がいたとしたら、それは学者として一人前じゃないわ。だってその人が論文を学会で発表する前に、その人と何度も研究をやり取りしてるし、知識あるわけだからさ。だから自分のクリエイティブな意識をつくりに行ってる場だと思ったらいい。

そういう脳をみんな自分のやり方で学者たちは何となくクリエイティブな作り方を知ってるわけだ。だから俺は極端な形だし、給料もらってない滞在研究員といういいポジションだったから、ちょっと寺行ってきます、温泉行ってきます、温泉はあんまり行かないけどね、金かかるから、当時は大学院の給料しか無いんだからさ。温泉行ってきますとかさ、寺はタダだし。お金取んのかな、タダだった気がすんだけどな、寺は。したって100円か200円じゃん、取られたってしたって。行ってきます、っていう感じでさ。

そんときの意識状態っていうのがクリエイティブな意識状態をつくる、そこがまさに重要で。みなさんラッキーなのは、それを俺の音源を聞くだけで国家プロジェクトの、自分で給料もらってない特権滞在研究員もならずに、寺とか行かなくても、温泉とか行かなくてもクリエイティブな状態が作れちゃうっていうのも俺の音源はすごく得だと思うよ。っていうのがまずひとつ。

もう一つは、俺が手伝うことじゃなくて、知識として皆さんに言ってることね。それはやっぱりゴール設定なのよ。現状の外側にゴールを設定するっていうのは、ゲシュタルトなのね。バラバラなものを一度ぶち壊すと、これね、精神の世界と物理の世界は逆に働くわけだ。物理の世界は整合的なものがバラバラになろうとするわけね。

誰かの物理学者が本を書いたのを、最近さ、読んでてさ、いいこと言ってんなと思ったんだけどさ、具体的に細かいことは何言ってるかは忘れちゃったけど、いいこと言ってんなって思ってたのはさ、地球温暖化の話だったと思うんだ。そんで、そんなかで、エアコンの冷やすね、この部屋も冷やしてるけど、エアコンで部屋を冷やすとなんで地球は温暖化してくの?要するにエアコンが冷やしたということでエアコンが外側に排出する温度、これはものすごくたくさんの温度を排出しなくちゃいけない。でおかけで、街は暑くなる、みたいなことを言ってるわけね。だから、それもその、全く同じだよね。

熱力学のエントロピーとかの話を出してくれば当たり前は当たり前だけど、そういうことを使わずにね、上手に説明して、俺は上手だなって思ったんだけど、まさにそういうのと同じね、だってさ、思いっきりコンプレッサー回して電気使って、それでガンガンに冷やしてるわけだ。それが熱に変わって出てくわけだ。暑くなってくわけだ。

温度を変えるっていうのはとてつもない作業なわけだ。ものすごいエネルギーを使うわけだ。電気はさ、原子力発電か、火力発電か知らんけど、たくさんのエネルギーがそこで必要になって、そいつらが全部エアコンの熱として放出されてしまうんだから、何もなくて今の温度を維持してくだけだったさ、いらないわけじゃん。その時の部屋の温度を下げるという行為で外に排出されるのは原子力発電所のエネルギーですよ、ってことじゃん。それが熱として出てっちゃうんだよ、そんなの暑くなるに決まってんじゃんって論理じゃん。まさにそれ。

整合的に一方向でエントロピーは進んでるわけだ。エントロピーって言葉使うのやめよ、バラバラに、雑な世界になってくわけね。だから、おならプッって出したら地球上に広がっていってお尻の穴に戻ってこねぇっていうのを、なんか霊の話として大槻教授が昔言ってたのを思い出したけど、今ふとさ、霊がうらめしや~って出てくるのはおかしい、一度死んだら霊はさ、分子が、分子かどうか知らんけど、エントロピー、あ、またエントロピー言っちゃったわ、宇宙中に広がってくのに、そこに戻ってきてうらめしや~っていうのそんなはずねえわ、って物理学教授、確か大槻教授だと思うけど、昔言ってたのをふと今思い出したけど。まさにそうじゃん。おならプッしたらお尻の穴に戻ってこねえんだ二度と、ってことじゃん。

どんどんバラバラに、ランダムに、無秩序な世界に物理空間はいこうとするわけね。だからものはいつか壊れてばらばらになってく、みたいなさ。そういう一方向性を逆向きに戻してくのはとてもつないエネルギーが要りますよ、ってことね。だから、石ころを組み立てて、ビル建てていくのにどんだけエネルギーがいるのかって同じじゃね。

無意識空間は逆向きな傾向なのね。なんもしないでポケ~っとしてるときと、一生懸命頭ん中にビル建ててるときで使ってるエネルギーほとんど変わんないんだよ。アイドルのときもちゃんと脳って、当たり前なんだよ、なんでかっていうと、心臓動かして、肺動かして、足の裏動かして、無意識がありとあらゆることやってるんだからさ、その、人間がありとあらゆることやってる中で、建築士がビル設計したりとかさ、数学者が方程式を解いたりとかさ、整合性のあるものを作り上げる作業は、ほんの一部じゃん。アイドルっていったって、その作業やってないだけで、その他の作業は全部身体やってます。

当たり前ったら当たり前なんだけど、だから、その、無意識の中では、そういったエントロピー的な意味でいうと、エントロピーって言葉使わないで、その、整合的なものを組み上げていこうっていう作業は、しようがしまいが、脳が普段使ってるエネルギーは変わらないってことね。すごくない、それって。普通はぶち建てていくのにものすごいコストかかるわけだ。

頭使うとちょっとはエネルギー使うよ。俺実際、水深18mでその、フェルマーの定理に挑戦した時、他の人よりも空気無くなったって記憶あるからね。実際自分で実験してみたんだよ、人体実験でさ。あの、スキューバダイビングのときにさ、18mでやんなきゃよかったんだけど、18mでやったからほんとに早くなくなって最後苦しくなったからね。お、空気ねぇ上がるぞ、っていって俺先に上がっていった時、最後のズズッまで記憶してるけどさ。

だからそれはその、頭フル回転すればやっぱり酸素は使うけど、普段はこれ、無意識の作業でやってるから、フル回転というのとまた違うわけだ。みなさんがやるクリエイティブな作業は無意識でやってるわけだから。ってことは心臓を動かすんだとかなんとかと同じで、ビルを構築しちゃった、問題解決しちゃった、っていうのは腹減らないわけだ、これスゴイことでしょ。と俺思うわけだ。

同じように脳波で言うと高い周波数でピコピコピコピコ動いてるんじゃなくて、低目の周波数でのんびり脳が動いている、脳波というレベルでね、脳波を早い遅いっていうのいいかは別として、周波数は低いわけだから。それでちゃんとひらめきが生まれてくるってのはまさにそういうことじゃん。

だから、人間の無意識というのは、物理空間と逆向きに働いているのよ、より整合的なもの、整合的なものを作り上げていく、だから人類は進化してきた、ここまで。それが無意識の力でたいしてお腹すかずにできるわけよ。で、気がつかずにやれるくらい。それは人間の無意識の力なのね。

それは何かっていうと、如何に現状から切り離された遠くに建てたいか、なのよ。

ビルで言うと、高ければ高い方がいいってこと。地面のそのへんに低いビル建てても大したこと起こんない。思いっきり高いビルを情報空間に建てようとすると、無意識は思いっきり働くわけね。それを俺はいつもゲシュタルトって言ってるのね。

普段と同じバランスのゲシュタルトをほんのちょっと動かそうとしても、まぁ戻っちゃって終わり。ところが一度ゲシュタルトをバラバラにして思いっきり高いものを作ろうとすると、バラバラにしたゲシュタルトが高い方にホワーっと集まろうとするわけね。それはコンフォートゾーンを上げるってことでも同じなわけだ。

それはゲシュタルトを一回ぶち壊すって感覚はいらないの、高いビルを建てようとする現状と全然違うものをやろうとするってことは現状から超えなきゃいけないわけだから。勝手にゲシュタルトは壊れるわけね。現状と大きく違う、現状の外側のゴールを設定すると、ゲシュタルトがボロっと壊れて、高いほうへスゥーッと集まってビルを構築しようとしてくれる、これがお腹すかずにできるわけだ。さっき言った原理でいうと。しかも気がつかないうちに出来ちゃうわけだ。

だから俺の手伝えることはもうひとつ、これはいつも言ってることだけど、コーチングの説明をちゃんと額面どおり理解してくださいってことね。

現状の外側、できるだけ外側のゴールを設定して、そしてそのゴールを俺は達成できるやつだ、自我をしっかりと自分の無意識の中に作り上げていく。うまくいったら俺らしい、うまくいかなかったら俺らしくない、っていう高いコンフォートゾーンを維持しておく、そしてゴール毎に人生の各側面に対してできるだけとてつもないゴールを設定していく。そうすると、無意識が、超並列的に、超クリエイティブに、勝手に問題解決をしてくれる。

あと重要なのは、とはいっても誰でもできるわけではなく、上手な意識状態がいるわけだ。そういう上手な意識状態を隣で作ってあげる人が、コーチと言えばコーチだけど。今は、俺が横にいるのが理想だけど、俺の音源があればだいぶその意識状態が作られますよ、ってこと。以上わかりましたか。