【書き起こし】苫米地メソッド006「エフィカシー④」

苫米地英人YouTube 公式チャンネルで2016/11/10から公開されている苫米地メソッド006「エフィカシー④」の無料動画を全文書き起こししました。

Part1、Part2、Part3はこちらから。

【書き起こし】苫米地メソッド003「エフィカシー①」 【書き起こし】苫米地メソッド004「エフィカシー②」 【書き起こし】苫米地メソッド005「エフィカシー③」

前は、コレクティブ・エフィカシーっていう、実は一番重要だけれども、一番難しそうな、それはそうだよね、みなさんこれからコーチング興味がある人がいきなり周囲の人達、いきなり飲み屋であった人たち全員のコーチになってエフィカシー上げちまえ、なんて言われてるわけだから、それは難しいそうに聞こえるけど、でも、最終的な回答はそこだってことは理解してほしいのね。

自分が優秀なコーチになることによって、自分の周囲のエフィカシーを上げていく。それによって結果、当然自分のエフィカシーも上がっていく、わけだし。自分のエフィカシーが低い人がエフィカシーを上げられるわけないじゃん。ってことは、いやでも自分のエフィカシー上げとかなきゃいけないんだから。それは一番究極だけれども、一番本質的な方法論ね。だからみなさん全員にコーチになってほしいっていう意味合いでもあるんだけども。

じゃあ今度は周囲のエフィカシーを上げるってことを今頭からちょっと外しておいて、今自分自身が自分自身のエフィカシーをどうやって上げていこうかっていうときに、一番基本的なことを話すと、実は、通常はコーチングはこちらからまず入って教えていくんだけど、わかりやすいからね。ただ、逆にコレクティブ・エフィカシーっていう概念をわかっててもらったほうが理解しやすいから、先にコレクティブ・エフィカシーを説明したんだけど。

じゃあどうするかっていうと、これは、臨場感の問題であるってことを最初にキーワードとして覚えておいて。臨場感ね。

じゃあ臨場感って何かって言うと、その世界がどんだけリアルであるかっていうのを臨場感っていうのね。私たちは現実世界にいるわけだ。現実世界の臨場感って高いんだ、当たり前じゃん。五感で感じてるわけだ。でも、じゃあこの現実世界が本当に物理現実世界ですか、って言った瞬間に、俺のたくさん出してきた本を読んでくれた人は、もうそんなの最初から怪しいよ、ってか本当に現実世界見てるのはお釈迦様くらいしかいませんよ、って話いっぱい聞いたことあると思うけど。何故かと言うと我々は五感で認識するといっても、ものすごい情報を選択しているわけ。

だいたい光の周波数ってさ、光という電磁波だからさ、理論的には無限なわけだ。その中で可視光線ってnm(ナノメートル)って、、ものすごい珍しい可視光線のナノメートル空間があって、あるところから先は紫外線で、あるところから先は赤外線で、その間の可視光線なんてさ、光といえるような電磁波空間の中でほんの一部しか我々見てないし、当たり前だよね。

音だって、人間が聞けるのって大したことなんだよ、30Hzよく聞ける人少ないけど、60Hzくらいから、そして俺らくらいの年になるとどうも1万Hzくらい聞けないらしいし。昔クリスマス島ってところに映画撮りに行ったときに、クリスマス島が蚊が多いっていうんで、アイコムっていうところの無線機でモスキート音が出るっていう、1万Hzだったかな、8,000Hzだったかな、ビーッっていう音が出る、電話がないからね、トランシーバー持ってってみんなでぶら下げてたんだけど。そうするとスタッフに、先生来るとすぐわかります、離れたところからブーって鳴ってるもんって言われたんだけど、俺だけ全然聞こえてないのね。ちょっと待って、聞こえてないの俺だけかよ、って思って(笑)あるでしょ、モスキート音って、コンビニで撃退するためにブーって。俺も聞こえませんでした。

ってことは、うちのスピーカーは超高級スピーカーと超高級アンプと、あそこにあるやつはね、特にあそこのアンプはカタログスペック見たけど、1MHzまでリニアな直接持ってるわけ。100万Hzまで線形の増幅係数を持ってるアンプなんて、そんなのいらねえよ、100万Hzとか、俺1万Hz聞こえてねえんだからって言いたいけど(笑)まあマニアってそういうもんだから。オーバースペックだけど。オーバースペックすぎるけど、でも100万Hzまでやりたい気持ちは、、いやコウモリだって100万Hzまで出てないと思うけど、そういう機械があるわけ、アンプとかの世界は。それはマニアックな世界ね。俺らが体験してる世界、おそらく7、80Hzから7、8,000Hzくらいまでのものすごい短い音の周波数しか聞いてないしさ。

音と光の話をしただけで、最初から限られた空間でしょ。もちろんその前に、分子的な意味合いでの匂いとかだってさ、ものすごい我々の能力限られてるし、犬と比べられたらだいぶ負けるし、もちろんそういった物理的な限界の中で、もう最初から物理空間じゃないじゃん。

その前にもっと重要なことは、俺らは興味あるものしか見てないわけで。

俺の家いろんなもの置いてあるんだけど、そん中で来る人によって、みんな褒めてくれるんだ、実際は結構マニアックなもの置いてあるから。そのマニアックすぎるのかもしれないけど、あるものとして気が付く人がものすごいタイプが違う。俺のパイプに気が付く人、時計に気が付く人、クロムハーツに気が付く人、それ以外にも色々置いてあるんだけど。それは何かって言うと、いつも言ってるよね、スコトーマの原理そのものだよね。その時自分が重要だと思ってることしか見てないわけだから。

ってことは、我々が見てる世界は元々すごい限られた世界で成り立ってますよ、ってことがまず大前提。ってことは臨場感の世界というのは、自分が重要だと思っていて、そしてそれもその時意識がいってたりする空間って、ものすごく情報としては少ないわけだから。それはたまたまものすごい少しの情報量の世界を臨場感世界、物理世界じゃないのよ。物理世界を見てるつもりでも、隣の人と見てる世界は違うわけだ。

本人が今臨場感を持っている世界。これを簡単に専門用語で言うと、本人の無意識、本人の身体、身体って言ったときに心まで入れた身体ね、俺らは内部表現っていう言い方をするんだけど。俺らの身体、内部表現が今ホメオスタシスを築いている空間、これを臨場感空間っていうのね。

ホメオスタシスはもちろん生理学現象だからさ、その環境と自分がフィードバックし合って、暑けりゃ汗かくみたいな世界だよね。だけどそれを人間は情報空間まで広がってますよってことは、それは俺がホメオスタシス仮設として1980年代からずっと言ってる話だけど、まさに、それはまず間違いなく正しい、俺らは情報空間、物理空間と言っても実際は心の中の自分が重要だと思ってることで成り立っている情報空間とホメオスタシスを築いている。そのホメオスタシスのフィードバックの強度を臨場感というわけね。

だから、簡単に言うと、命に別状があれば臨場感高いわけだ。そりゃそうだよね。映画とかはわざとドカーンって、俺の指導教授であるロジャー・シャンク、認知科学者、人工知能の父のひとりだけど、はSex、Death、Loud Noiseって言ってたよ。DeathとLoud Noiseはおそらく近いんだよね。命の別状がありそうな情報だからね。Sexはもちろん、次の世代の命の別状にあるわけだから。だからそれは生得的に、Sex、Death、Loud Noiseは臨場感を上げるから、ハリウッドだったりの映画だったら、それを最初の15秒とかに入れないと、テレビか、チャンネル変えられちゃうし、ハリウッドの映画は将来、2次使用、3次使用としてテレビで使えることが前提となってるから、映画までも最近はド頭にSex、Death、Loud Noiseを入れやがって、って嘆いてた教授、今でも思い出すけど。

まさにそれが臨場感の世界で、命の別状があれば、当たり前だよね、ホメオスタシスなんだから。命の別状があればあるほど高いっていう。まさにそういった空間の中で、でもそれ以外に自分のありとあらゆる広い意味での命の別状だよね。自分が幸せに生きてく空間として重要だと思ってる情報で成り立ってる物理空間が今のコンフォートゾーンだと思ってもらったらいい。でそれが現状なわけだ。そして我々は、無意識は、臨場感の高い空間を選ぶのね。簡単に言うと。その臨場感の高い空間を維持しようとする。ホメオスタシス。当たり前じゃない。だから勝手にその世界に行こうとしてくれる、ってこと。

ってことは、エフィカシーの高い空間の臨場感を上げればいいってこと。だから前回アファメーションって言って、アファメーションの説明しなかったけど、まさにアファメーションがそれになるってことね。

だからアファメーションはとりあえずもう一回、アファメーションって概念を知らないかもしれないから説明するけれども、我々がアファメーションっていうのは、言葉で臨場感を上げていくってことね。今現状の世界は物理的に目で見て肌で感じて、それは臨場感高いに決まってんじゃん。でも物理的世界だって、実は自分の心が生み出した世界だって思えば、あんまり大差ないってことは理解できるよね。

実際、俺何かは、長年研究してきた結果としてはっきりと自信を持って言えるのは、目の前の世界は記憶で成り立ってるってことね。記憶の合成、脳は意外とlazyで、脳はものすごいエネルギーを使うからね、脳が本気でフル回転なんてしちゃったら我々の消化器官進化してないから、餓死しちまいます、ってくらいエネルギー食ってるのね。だから脳はlazyだからあんまりエネルギーを使わないようにっていうのが最大の理由だと思うけど、一度見たら見たつもりになってみてもいなんだよ。

よく俺らが、みなさんも体験したことあるかもしれないけど、俺のクラスなんかに来たときにやってもらうのは、腕時計してる人は自分の腕時計の絵を手帳の上に書いて下さい。腕時計を今持ってない人は、自分の携帯電話の絵でいいよ、単に真っ黒な俺のジェットブラックは簡単だけど、その場合は携帯電話の上にさ、電源が入ってるときに見えるものでもいいけど。それを書いてくださいっていうと、意外と書けない。俺も時計いっぱい持ってるからもあるけどさ、、今これ数字書いてないやつだ、1、2、3って自分で書いちゃったりさ、毎日見てる時計でも意外と絵が書けないんだよ。それは何かって言うと時計は時間を教えてくれることが重要、買うときはさ、デザインとか重要だけど、一度買って使い始めちゃうと時間を教えてくれることが重要なんで、重要なもので成り立ってる世界であるから、私たちは記憶で見てるつもりになっても時計のデザインなんて二度と見てないってこと。

ってことはみなさんの目の前の現実の世界っていうのは、リアルに感じてる世界である、もちろんその中で光の波長、音の波長、ものすごい限られた世界にしても、リアルに見てる世界だけど、実際はそれさえももはや見てないのよ。一度見ちゃったものは見てる気になってるだけ。それが人間の脳の手抜きなのね、だから自分の時計の絵、今みなさん実際にやってみたらいいと思うけど、その時計だったり、光ってるときね、黒いときのジェットブラックじゃなくて、その携帯の絵とかさ、見ずに書いてごらん、ホントに書けないぜ。

それがまさに、私達はそのとき、ってことは皆さんの目の前の世界はその時重要だと思うことでしか成り立ってない。ってことは、心の世界で目の前の現実と同じくらい臨場感のある世界を作るのはあまり重要じゃなくない?
まずひとつは、すごく重要なものをたくさん入れればいいわけだ。だってさ、自分の達成したい世界というのは、本当になりたいことだから、そこにあるものはさ、今たまたまあるものよりも、重要に決まってるでしょ。じゃあ重要なものをどうやって増やしていくかって言うと、その技術のひとつをアファメーションっていうのね。

アファメーションっていうのは、自分が今こういう人間である、私は、なんでもいいけどね、自分のなりたい世界がさ、たとえば、前の回で言ったやつだと、IMFの官僚として世界で活躍するだったとするんだったら、私は世界の高級官僚たちの尊敬の眼差しを集めている、みたいなさ、そして日々世界平和のために活躍している、みたいなのが、いわゆるアファメーションになるわけね。現在進行形で、第一人称、自分のことで、わざわざ自分に対して言うっていうアファメーションのやり方もあるんだけど、今回はそれは話はしないけど。

現在進行形で一人称で、情動を表すよね、だから私は、尊敬を集めて嬉しい、みたいなさ、そういった自分の情動を表す言葉で自分の今の状況を語っていく、状況っていうのは目の前の世界じゃないよ、ゴールを達成したときに今いるであろう自分、未来のことでもいいけど、その大抵は、そういうゴールを達成するんだったら今自分の目の前で繰り広げられているに違いない世界について記述していったほうがやりやすい。ただ、時間と空間を超えて未来にジュネーブのさ、どっかの会合でさ、世界中の人から尊敬の念を集めて俺はそんなの当たり前だと思って誇らしい、みたいなさ、アファメーションでもいいわけだけど、もしくは目の前で自分が、今この瞬間にあるべき姿でもいいから。それは自分のことだけど、自分が今感じてることであり、五感で感じてることであり、五感で感じてるってことは物理空間の話じゃない?

そしておそらく自分の情動ね、嬉しいとか誇らしいとか素晴らしいとか、嬉しい、楽しい、素晴らしい、誇らしい、みたいなそんな感じ。嬉しい、楽しい、気持ちいい、誇らしい、清々しい、そんな感じかな。そういった情動の言葉を入れていて。自分自身であり、自分の周辺の状況を肯定形で、一人称で、現在進行形で語ることをアファメーションっていうのね。

そのアファメーションをすることによって、物理空間よりも、その仮想的な自分のエフィカシーが高い方の空間の臨場感が上がってくんだよ。

臨場感が上がってくるから、俺の財布の中には1万円札、、1万円札のはずはねえわな、100ユーロ札がドサッと入ってる。俺の財布には200ユーロ札、100ユーロ札が200枚入ってるっていう風に感じてるわけだ。で開けてみたら、あれ1万円札3枚、、あれ、おかしいな、100ユーロが200枚じゃなかったっけ、ドロボーっになるわけでしょ。それは最初に言ったまさにドロボーっていうのがまさにそうで、そっちの臨場感空間のほうが現実より高くなってく、無意識がそういう風に、日々のアファメーションって朝唱えて夜寝る前に唱えて昼間暇な時にしょっちゅう唱えるってことをやってくと、本当にそういったほうが当たり前になってく、それが人間の無意識のスゴイところで。

そうすると現状に思いっきり不満が生まれてくるんだよ。現状に不満が正しいのね。不満っていうのは意識的に不満もあるし、なんか狭いぜ、みたいなさ、俺の財布の1万円札、、なんで100ユーロ札200枚じゃねえんだみたいな、それ現状の不満じゃん。俺の時計がなんで、なんでもいいけどさ、2,000万円の1960年代物のデイトナ・ポール・ニューマンじゃねえんだ、ってさ(笑)どんだけオタッキーな会話か知らんけど、なんだ、みたいなさ。今年のロレックスじゃねえか、みたいな話になってくるわけだ。

そうすると現状に不満が、それを無意識が思いっきり持ってくれると、さっき言ったよね、無意識がものすごいクリエイティブに動き始めるわけ。

そうすると自分の腕時計が60年代、2,000万円、ポール・ニューマン・ダイヤル・デイトナに変わるように無意識が動いてくれるし、お財布の中身が100ユーロ札200枚に変わるように無意識が動いてくれるわけだ。そういうやつが、そういう人が本当にIMFにいるかどうかは別として、そういう人がさ、この野郎、IMFの外交特権持ってんだ、ってそういうエフィカシーに変わってくるわけだ。そういう感覚ってわかるでしょ。それがまさにエフィカシーを上げていくってこと。

エフィカシーを上げるっていうのは空元気じゃないんだよ。

本当に自分の目の前にゴールの世界を達成したときの自分が見えるべき世界であったり、そっちはちょっと想像が難しいじゃん、もしもそれができるんだったらそれでいいけど、現在だったらやりやすくない?現在の自分が、将来ゴールを達成するんであれば、今きっとやってるに違いない日々の生活、だったら想像しやすいでしょ。それを言葉として唱える。

そしてだいたいは自分について。俺はそういうやつだって唱えるわけね。自分に対して一人称で、ただし、そんとき見えてる世界の五感の話と自分の情動を入れてそれを現在進行形で言うってことね。それを朝唱える。昼間唱える。そして夜寝る前に唱えるってことをやってると、本当に目の前の現状が見えてる世界が本来のあるべき世界に変わってきて、でも無意識は、なんか違うな、、なんか違うな、、って思うわけ。現状は違うんだけどおかしいぜ。

俺の現状十分なんだけどさ、この200万円のパイプ、でもこれ俺は3、4本しか持ってないんだ、これは1,000本くらいないといけないわけだ。1,000本も作れません、って言われちゃうかもしれないけど。それが俺にとってはより望ましい、あれ、、足りないな、、どんどん増えてく、俺のパイプ(笑)俺のギターまだ3、400本しかない、おかしいな、2,000本くらいないといけないのに、なんかおかしい、ってなるしょ。それがだから、なんで増えていくんですかっていうと、俺は現状に不満だから。で、住んでるところはどんどん大きくなってて、家賃がどんどん上がってく、それは現状に不満で不満でしょうがねえから。

それは自分が見えてる世界が臨場感を持ってるから、現状に不満が生まれる。そうすると無意識が本当にそれを解決するようにクリエイティブに働くわけ。俺はもう俺自身はそれをちゃんと自分で経験してるし、俺の教え子たちはみんなそれをやれてる。そしてなんといってもそのやり方をずっと教えていってるから、コーチングなのね。

コーチングのまず基本は自分のエフィカシーを今のように上げてく。それのひとつはアファメーションという技術を使うってことね。でもちろん、さらに本質は、次のステップで次のステップは前に逆に話したけど、同じように周りの人たちのエフィカシーを上げてきて、コレクティブ・エフィケイシャスな空間を作っていくってことがコーチングのコア中のコアのエフィカシーの話だったってことです。

苫米地メソッド013「エフィカシー完全版」